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最高裁判所第一小法廷 昭和43年(テ)34号 判決 1969年2月27日

上告人

矢野武男

代理人

渡部利佐久

上田勝義

被上告人

檀上晃子

被上告人

檀上文雄

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人渡部利佐久、同上田勝義の上告理由第一点について。

所論違憲の主張は、実質は単なる法令違反の主張に過ぎず、民訴法四〇九条ノ二第一項所定の特別上告理由にあたらないから、採るをえない(民訴規則五〇条にいう「上告受理通知書の送達を受けた日」についても、民訴法一七〇条二項および一七三条が適用され、この場合には、右通知書は、書留郵便に付されて発送された時に、送達されたものとみなされるものと解すべきであるから、原判決には何等所論の違法はない。)

同第二点について。

所論違憲の主張は、実質は単なる法令違反の主張にすぎず、民訴法四〇九条ノ二第一項所定の特別上告理由にあたらないから、採るをえない(民訴法三九九条ノ三、三九九条一項二号によつて上告却下の判決をする場合には、判決言渡期日を指定し、右指定した期日に公開の法廷において右判決を言い渡せば足り、当事者に対し右言渡期日の呼出状を送達することを必要とするものではない。本件記録によれば、原審は、右判決言渡について右所定の手続をとつていることは明らかであるから、原判決には所論の違法はない。)。

よつて、民訴法四〇九条ノ三、四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。(松田二郎 入江俊郎 長部謹吾 岩田誠 大隅健一郎)

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